壁は超えられなかった。9人チームの府中は同校初の5回戦を目指したが、あと1歩のところで敗れた。

初回に1点を挙げると、2回には打者12人の猛攻で一挙7点を奪った。しかし、3回以降はわずか3安打に抑えられた。

エース杉本拓実投手(3年)ら投手陣は序盤のリードを守りたかったが、18安打を浴び毎回失点を喫し、今夏の戦いが終わった。

杉本は今春から投手に転向し、チームを引っ張った。当初は「本当にできるのか不安だった」と感じていたが、9人というチーム事情もあり「おれがやるしかない!」と気持ちが変化した。走り込みで自信をつけ、堂々としたマウンドさばきを見せた。

同校の最高成績更新はならなかったが「全力でやれた。悔いはない」とすがすがしい表情を見せた。