大分工が4番主将、今宮悠斗(はると)捕手(3年)の活躍で、9年ぶりのベスト4を決めた。初回、先制の2打点に8回にも適時打を放って3打点。2人の投手をリードし、9回に追いつかれる苦しい展開ながら、延長戦での勝利をもたらした。ソフトバンク内川の母校が「今宮」に導かれて杵築をはねのけた。

1回1死二、三塁で2点適時二塁打。8回には追加点をたたき出した。「これまであまり打ってチームに貢献してなかったので打ててよかった。雨で順延している間に、すべて修正して臨んだのがよかった」。別府出身で明豊出身のソフトバンク今宮と同姓で「関係はないと思います」というが「やっぱり意識します。回りからも構えが似てると言われて、それから動画をみるようになりました」。この日も「リラックスした構えにしたおかげです」と今年打撃好調の今宮ばりの「脱力打法」で2安打3打点の結果を出した。

中学までは投手も含めてほとんどのポジションをこなし「捕手不足ということで高校から捕手をやることになった」というが、今では「打撃では今宮さんですが、捕手としては甲斐さんを目指してます」と胸を張る。大分が生んだソフトバンク選手を追い続けた大分工の4番主将が、チームを9年ぶりの頂点に導く。【浦田由紀夫】