日本代表・佐々木朗希が1週間ぶりに本格投球を再開した。台湾戦の4回表、球場右翼ポール横のブルペンへ。試合展開を気にしつつ59球で肩を温めると、最後は捕手水上が座って26球。150キロに迫る力強いボールを投げた現状を「7割くらいです」と振り返った。

8月26日の大学日本代表との壮行試合で右手中指の血マメをつぶして以来、投球を控えていた。同30日にキャッチボールを再開。少しずつ強度を高めてきた。患部について「気にならなくはないですけれど、悪くはなかった」と話した。

雨中の熱戦の傍ら、80人近くがブルペンに集まった。木々の隙間からチェックするメジャー球団のスカウトもいた。ソフトバンク永井編成・育成本部長も「速かったね。本当に血マメができていたの?」と驚くほどの球威。水上によると明らかなシュート回転は1球だったという。数球だけ捕手役をした西は「グラブが壊れる」と笑った。

3日のパナマ戦に勝てば、スーパーラウンド進出が決まる。「しっかり手順を踏んで、やることをやってからと思います。大会期間中に投げられます」と佐々木。全身疲労の奥川も2日連続でブルペン入りし、3日には捕手が座っての投球になる見込み。ダブルエースの上昇気流が、日の丸を後押しする。