敗者復活戦から勝ち上がってきた仙台城南が古川工を14-7で下し、宮城の第3代表として悲願の東北大会初出場を決めた。

準決勝(21日)で仙台育英にコールド大敗し、再び目が覚めた。校名変更前の東北工大高から指揮を執り、今年で就任9年目の角晃司監督は「(準決勝は)点差がつくと諦めて、負けは仕方ないという雰囲気が出ていた。まだ3位決定戦があるからという甘い気持ちで、強い者に立ち向かう勇気が無かった」と見極めていた。この反省をベースにナインを鼓舞すると、前日2安打完封負けの打線が初回から爆発。11安打14点の大勝劇で、センバツへ希望の灯をともした。

野球エリートの道を歩んできた、ベテランの指揮官である。東海大相模(神奈川)を卒業後、東海大を経て、社会人の名門・三菱自動車川崎(現・三菱ふそう川崎)に入社し、選手とコーチを含めると15年間、アマの最前線で戦ってきた。初の東北大会に向けて「1つでも多く勝つことで、センバツも見えてくる。子どもたちといい夢を見続けたい」。1つ上のステージで、新たな歴史を刻んでみせる。【相沢孔志】