天理(奈良)が、15年以来5年ぶり24度目のセンバツ出場を決めた。昨秋の近畿大会で優勝し、神宮大会でも準決勝に進出。順当に選出された。ナインは親里球場での練習中に、竹森博志校長(65)から吉報を受け、喜びを爆発させた。

プロ野球近鉄、阪神でプレー経験がある中村良二監督(51)は、5年前はコーチで、センバツでの指揮は初めてとなる。「まとまりがあり、よく練習するチーム。1戦1戦全力で戦い、1試合でも多く甲子園で試合をさせてあげたい」と話した。

神宮大会準決勝の中京大中京戦で1試合3発の離れ業をやってのけた左のスラッガー河西陽路内野手(2年)は「やるしかないので、ベストなプレーをしたい」と意欲満々。河西は近畿大会時から右肘に痛みがあり、神宮大会後、クリーニング手術を受けた。現在はスイングできるまでに回復し、30日からスローイングも行う予定で、センバツには間に合う見込みだ。筋力トレーニングを行うかたわら、夕食でラーメン鉢に800グラム~1キロの白飯をかっ込む“食トレ”で、体重は昨秋から3キロ増の91キロに。パワーも増した。神宮大会で敗れた中京大中京もセンバツに出場する。河西は「もう1度(相手エースの)高橋とやってみたい」とリベンジを狙う。

主将の下林源太内野手(2年)は「天理らしい試合をして、全国制覇したい」と、97年以来23年ぶりとなる春の優勝を誓った。