昨年に全国準Vを2度達成した高校女子硬式野球のクラーク仙台(宮城)は17日、仙台市内で4月12日以来の全体練習を再開した。新入生を加えた全部員38人と部関係者が集結しての初練習。全国高校女子硬式野球選手権(7月25日開幕、兵庫・丹波市)での全国制覇に向けて、再始動した。

3月の選抜大会は新型コロナウイルスの影響で中止となり、3月1日からは活動を自粛。4月1日に練習再開をしたが再び自粛期間に入った。石田隆司監督(30)は約1カ月ぶりの全体練習に「想像以上に動けていた。通いの子も寮の子も制限がある中で自主練習を頑張ってくれた」とホッとした様子だった。

18日からは分散登校した2学年が球場で練習し、残りの学年は自宅や寮で自主練習を行う。土日は練習場の確保次第に合わせて、全体練習や午前午後の2部練習に切り替えて実施予定。6月にはイニングを減らした紅白戦や今春創部した花巻東(岩手)との練習試合も検討しており、実戦経験を積んでいく。

第102回全国高校野球選手権(8月10日、甲子園)は中止の可能性が高く、女子選手権の開催にも影響を与える。全国高校女子硬式野球連盟は22日にも同選手権開催可否の方向性を示す予定で、庄司美空主将(3年)は「春がなくなって、夏に懸ける思いはどこのチームも強い。(チーム内で)競争してテッペンを取りたい」。創部3年目で初めて3学年がそろい、ベンチ入り25人のメンバー争いも激化する。「新生」クラーク仙台がチーム力を高めながら、頂点をつかむ。【相沢孔志】