兵庫・芦屋の書道部が10日、甲子園での交流試合実施を喜んだ。昨年の国際高校生選抜書展(書の甲子園)団体の部で近畿地区を制し、今春のセンバツでプラカードの文字を担当する予定だった。

履正社(大阪)を書き上げていた石田瞳さん(3年)は、元阪神関本賢太郎氏(41)の長男で同校の勇輔主将と西宮市の夙川小で同学年だった。報道を受け「試合ができるようになって本当に良かった。自分が書いたものは使われるか分かりませんが、選手の活躍を楽しみにしています」。

同校は他に大阪桐蔭、明石商(兵庫)が割り当てられ、部員22人から選考した。作品が完成後に中止が決まり、大阪桐蔭担当の原愛実さん(3年)は「楽しみにしてくれていた人もいたので悔しかった」と振り返った。石田さんは、字を通してエールを送っていた球児たちが救われ、「確実に世の中は前に進んでいると感じました」と、ほっとした様子だった。【松本航】