プロ注目の最速148キロ右腕、大分商・川瀬堅斗主将(3年)は8回8安打3失点で敗れた。

1回1死満塁から押し出し死球で先制点を献上。続けて141キロを右前打され、さらに2点を失った。2回以降は「流れをつくろうと、出せるものを出した」と踏ん張り、無失点。ただ最速は142キロにとどまり、7四死球とコントロールに苦しみ149球を要した。

それでも甲子園は格別だった。スタンドは原則無観客で保護者や控え部員のみ、鳴り物応援もなし。新型コロナウイルス感染拡大の影響で異例の夏となったが「どこの球場より、甲子園はすごい所と実感した」と言い、全力を出し尽くした。

試合前の開会式では、花咲徳栄(埼玉)の井上朋也主将(3年)と2人で選手宣誓した。7月の九州豪雨被災地へ勇気を届ける思いも力に変えて腕を振り続けて完投した。