大阪桐蔭が5戦すべてコールド勝ちで秋季近畿地区大阪府予選の準決勝進出を決めた。27日の準々決勝は5回15-1で興国を圧倒した。新チームの背番号1は185センチの長身左腕・松浦慶斗投手(2年)が背負う。角度ある最速150キロの直球を武器に、来秋のドラフト候補と注目されている。

打たせて取る投球でゴロを重ねた。4回に3安打で1点を失ったが、西谷浩一監督(51)から「5回は抑えのつもりでいけ」と指示を受けて即答。パワーピッチに切り替え、連続三振で最終回の5回を締めた。

「背番号1をもらったのは素直にうれしいけど、まだ背番号の取り合いは多い」と緩みはない。1年時から競う154キロ関戸康介投手(2年)、U15日本代表の竹中勇登(はやと)投手(2年)の両右腕に加え、この秋は右の西川音羽(とわ)投手(2年)と左の川井泰志投手(1年)の新戦力も台頭してきた。

だが「北海道の代表として」志願して旭川市から大阪桐蔭の門をたたいた松浦も負けられない。8月の甲子園交流試合の東海大相模(神奈川)戦では8回から2イニングを任されるなど、期待も大きい。準決勝は履正社との横綱対決。「(今夏)独自大会(の準決勝)で負けている。先輩たちの悔いもあるので倒さないといけない。強いところを見せたい」。ライバルを倒し、大阪1位での近畿大会出場を狙う。【石橋隆雄】

◆松浦慶斗(まつうら・けいと)2003年(平15)7月1日、北海道旭川市生まれ。新冨小3年から新富野球少年団で野球を始める。小6時にファイターズジュニアに選ばれた。明星中では旭川大雪ボーイズでプレー。中3時にエースで全国大会8強。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。50メートル走は6秒2。遠投は90メートル。最速150キロ。ソフトバンク古谷はいとこ。185センチ、82キロ。左投げ左打ち。