高校野球の練習試合が6日に解禁され、第93回センバツ高校野球大会に出場する大阪桐蔭は滋賀県内で京都外大西と対戦し、2本塁打を含む11安打13得点で初戦を圧勝で飾った。

左腕エースの松浦慶斗投手(2年)が先発。4回で8奪三振を奪い、無失点だった。「3カ月ぶりくらいの練習試合でしたが、最初にしてはいい投球が出来たなと思います。課題だった一塁側のボールのラインが今日は初球から取れていたので抑えやすかったです」。

回を追うごとにエンジン全開。「初回から飛ばしていくイメージでした」と4イニング目は速球を内角に突き、低めにチェンジアップやスライダーを配する組み立てで3者連続空振り三振で締めくくった。この日は3者連続空振り三振が2度。最速は141キロだったが変化球がさえ、相手打線を寄せ付けない投球。「自分の課題だった真っすぐの圧、真っすぐでも空振りが取れていた、変化でもかわすというより攻めていって三振が取れていたので良かった」と上々の発進。2番手の関戸康介投手(2年)も完封し、無失点リレーでつないだ。

センバツの第4日第2試合で智弁学園(奈良)と対戦する。初戦の大勝負を前に幸先よく滑り出した。この日は5球団が視察するなか、力量を見せつけた。

◆松浦慶斗(まつうら・けいと)2003年(平15)7月1日、宮城・石巻市生まれ。門脇小1年時に門小ガッツで野球を始め、転校した北海道旭川市の新富小3年から新富少年団に所属。明星中では旭川大雪ボーイズでプレー。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。50メートル6秒2。遠投90メートル。185センチ、94キロ。左投げ左打ち。

▽ヤクルト・阿部スカウト スケールの大きい投手になる可能性を秘めている。これからの成長次第で(関戸とともに)どちらもこの秋の上位になるのでは。

▽ロッテ・三家スカウト 大崩れしないタイプ。テンポよく、ストライクゾーンの中で勝負できている印象。2人(松浦、関戸)ともポテンシャルが高い、素晴らしいものを持っていると思います。