明豊(大分)が智弁学園(奈良)を破り、前回19年に続く4強入りを決めた。

   ◇   ◇   ◇

明豊の“ラッキーボーイ”が19年以来の4強入りを引き寄せた。今大会初の1番に入った幸修也内野手(3年)が、公式戦では自身初本塁打となる先頭打者弾を放った。2球目を高々と一塁側へファウル。しかし一塁手が落球した。そしてバットを短く持ったフルカウント、智弁学園・西村の直球をとらえて左翼席へ運んだ。「データ的に、ここは直球内角がくるだろうと分かっていた。うれしかったです」。川崎絢平監督(39)は「先頭打者本塁打がチームに勇気を与えた。後の攻撃にうまく回った」と喜んだ。

名字の読み方は「ゆき」だが、高校入学時に先輩からつけられたあだ名は「しあわせ」。小学校時代の上人少年野球部では3試合連続でサヨナラ安打を放ち、卒団で「サヨナラ男」の色紙を監督からもらった“幸せ者”。2年前のセンバツ4強は、スタンドから見ていた。「自分たちの代でそれを越えたいと思ってやってきた。次も勝ちにこだわりたい」と初優勝を狙う。