昨秋県大会初優勝の昌平は、今秋ドラフト候補の吉野創士外野手（3年）が先制の2ランを放ったが、サヨナラ負けを喫した。

初回、いきなり打者一巡の猛攻をしかけた。1死二塁、吉野は初球の直球を空振りしたが、2球目の外角へのスライダーをすくい上げて左翼の芝生席中段まで運んだ。高校通算48本塁打となる先制の2ラン。8球団のスカウトが視察する前で、パワーを発揮した。「反応で打ちました。いずれ変化球がくると思っていた。体勢は崩されましたが、持ち味の拾う打撃ができました」と振り返った。

初回に6点を先制したが、その後追いつかれた。7回に3点を追加するも、9回裏に追いつかれ、10回サヨナラ負け。黒坂洋介監督は「浦和学院戦は簡単にいくとは思っていなかったので、初回で安心はしていなかった。浦和学院さんは粘りがあった。無駄な塁を与えすぎた結果。課題は明確になったので、選手が取り組んでくれると思う。打線は申し分ない」と総括した。

関東大会出場は逃したものの、夏に向けて手応えは十分。指揮官は「（選手は）自分の打席で、自分の打撃をしてくれたので、それは自信になったと思う」と話した。

◆吉野創士　よしの・そうし。2003年（平15）10月27日、千葉県浦安市出身。東京城南ボーイズから昌平入り。走攻守すべてが一級品で、長打力が持ち味。目標は楽天浅村。50メートル6秒3、遠投は105メートル。185センチ、76キロ。右投げ右打ち