ノーシード校同士による1回戦屈指の好カードが実現した。ともに甲子園出場経験のある慶応と桐蔭学園が激突。大会第3日、7月12日にサーティーフォー保土ケ谷球場で対戦する。

先に桐蔭学園の木本圭一主将(3年)がくじを引き、102番に入った。隣の101番は空いたまま、時間が過ぎる。慶応の勝野淳主務(3年)が引き当てると、コロナ対策で静かだった会場に、どよめきが起きた。生徒や関係者のマスクの下から「おお!」という声が漏れた。

慶応・勝野主務 桐蔭さんがノーシードというのは分かってました。先に102番を引かれて、隣は入りたくないな、と思ってたんですが。1カ月ちょい、覚悟を決めて全力で準備したいです。

桐蔭学園・木本主将 自分の隣が空いていて、終盤に来て、慶応さんが引いていなかったので、隣に来るかなと思ってました。強いところとやって勝ち進みます。最後に(東海大)相模とやりたいですね。気合入れて、練習したいです。

好敵手との初戦が決まり、互いに気持ちを高めていた。両校は昨秋は県大会3回戦で当たり、桐蔭学園が6-1で慶応に勝利。さらに、5月にも練習試合をしたばかり。その時も、桐蔭学園が12-4で慶応を下した。

直近では連勝している桐蔭学園だが、油断はない。

桐蔭学園・木本主将 秋から力の差は、あまりありません。春が終わって練習試合をして、(慶応は)1プレーの盛り上げ、雰囲気をつくるうまさを感じました。秋よりも強くなっている。

慶応は雪辱を期す。

慶応・勝野主務 (桐蔭学園は)昨秋の印象と変わって、強打だなと思いました。投手層も厚い。強いという印象です。

互いに相手の力を知るからこその言葉だった。勝てば、次は第3シードの光明学園相模原と当たる。厳しい戦いは続くが、どちらも負けられない。