千葉経大付が、2年生エース渥美亮太投手の好投で初戦突破を果たした。

渥美は、真っすぐとカットボールを低めに丁寧に投げ、5回まで無安打無失点。6回からは2番手の高木柊希投手(3年)にマウンドを譲り左翼の守備についた。3点差に迫られた8回1死一、二塁のピンチに再びマウンドへ。「自分が何とかするしかない」。カットボールで空振り三振、真っすぐを打たせて二ゴロで切り抜けた。9回には3連打を浴び1失点したが、最後はきっちり見逃し三振に仕留め、試合を締めた。

渥美は「初戦で負けるわけにはいかない。投げているうちにアドレナリンが出て、力みが出て出てしまうので、打たせてとることを意識して丁寧に投げました」と振り返った。

中学時代は城東ボーイズに所属。外野手兼投手で「制球力がなかった」と主に外野手として試合に出場。千葉経大付には投手として入学した。ブルペンでは常に打者に立たせ試合を想定して投球。制球力を磨き、1年秋にはエース番号を手にした。

好きな選手はツインズ前田健太投手で、動画で何度も投球フォームを確認。「かかとからリズムよく踏み出すことで体が開きにくくなって体重移動もうまくできるようになりました」と、現在の投球に生かしている。

西武でプレーした森博幸監督(58)は「初戦なので、高木にも経験をさせたかった。渥美は、自分らしくいい投球をしてくれました」と渥美の好投をたたえた。

「これから勝ち上がっていくために、初戦は勢いをつけて勝ちたい」という渥美の狙い通りの展開で勝利を手にした。好投の2年生エースは「優勝します」と力強く話した。