夏6回、春4回の甲子園出場を誇る鳥羽が6つのバントを決めるなどつなぎの野球で、福知山成美との接戦を3-1で制した。

バントから先制点が生まれた。2回、先頭の7番岸田悠吾主将(3年)が左前安打で出塁すると、次の打者が三塁手前に送りバント。ベースカバーがいない間に三塁を陥れた。

岸田は「普段からスキを突いてどんどん次の塁を狙っていこうと。バントはメンバー外の選手が変化球を混ぜて投げてくれ練習できている」と言い、次打者のスクイズで本塁生還を果たした。3回の2点目もスクイズ。3点目も送りバントを絡めてランナー三塁を作り相手の適時失策を誘った。

投げては今夏初先発の背番号8左腕作本成央(3年)が1失点完投。中軸に左打者が並ぶ福知山成美打線を、2種類のスピードの違うスライダーで押さえ込んだ。

「つないでいくのがうちの野球。1アウト三塁を作るのが攻撃の柱。やること変えず粘ってしのいで戦っていきたい」と松下浩司監督(38)のつなぎの野球はぶれない。ひとつずつ前の塁を目指し6年ぶりの夏の頂点を目指す鳥羽ナイン。府立の星として再度輝く。【岡崎空日南太】