仙台三は11-4の8回コールドで仙台西を下し、3年ぶりに4強入り。公式戦初先発の郡山峻輔(3年)が3安打4打点と活躍。救援したエース左腕・小野一裕(3年)が4回1/3を無安打に抑え勝利に導いた。

8強以上で唯一の公立校対決を制した。先発郡山は4回に同点とされ三塁守備についたが、その悔しさをバットで晴らした。5回に走者一掃の勝ち越し2点適時打。6回2死満塁でも左前に2点適時打を放って突き放した。重いバットやタイヤ打ちで打力を磨いた郡山は「(決勝打は)打ったのは内角高めのストレート。自分で打って取り返せた。(救援の)小野を楽にしたかった」と胸を張った。

同点直後の4回2死一、二塁から登板した小野は捕逸と四球で満塁としたが、相手4番を三振に仕留め、主導権を渡さなかった。初戦の気仙沼向洋戦で延長10回から救援の郡山に借りを返した小野は、「準備はしていた。同点で抑えられてよかった。自分のピッチングでチームの(悪い)流れを変えようと思いました」とエースの務めを果たした。ベンチには夏に大輪を咲かせるヒマワリ(向日葵)にあやかり、折り鶴で作った「葵」の文字が掲げられている。明日22日の準決勝は聖和学園と戦う。「負けた公立校の思いも胸に戦いたい」と32年ぶり3度目の決勝進出を狙う。【佐々木雄高】