札幌国際情報が士別翔雲を18-0で下し、秋は22年ぶりの4強に進出した。

6回に一挙10得点で、道大会では3季通じて初の2試合連続の1イニング2桁得点をマーク。1番高根稜真主将(2年)が4安打4打点で1回戦から13打席連続出塁など、3戦連続となるチーム2桁安打2桁得点と猛攻が止まらない。

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試合後、札幌国際情報の有倉雅史監督(54)は“答え”が見つからなかった。3試合連続2桁得点でのコールド勝ち。2試合連続の1イニング2桁得点は道大会初となる記録的猛攻だ。元日本ハム投手で就任16年目の監督は、報道陣に要因を問われ「よくわからないです」と戸惑いながらニコリ。「打つべきボールを崩されずに振りにいけている」と選手の取り組みを評価した。

8点リードの6回、打線が大爆発した。無死満塁から白土崚太郎中堅手(2年)が右中間へ2点適時二塁打を放つと、1死から三浦隼太郎投手(2年)、高根の連続左前適時打など4連打。その後も全く手を緩めず、この回打者14人で8安打を集中し、2回戦に続き2試合連続の1イニング10点を奪ってみせた。

けん引するのが1番高根だ。この日4打数4安打1四球。1回戦から13打席連続出塁で、打率10割(7打数7安打6四死球)と驚異的な数字を残している。有倉監督は「止まりますよ」と冗談めかすが、本人は「無心で打席に入るようにしている。いい意味で何も考えずに打席に立てているのがいいのかな」と自己分析した。

創部5年目の99年以来の秋4強入り。有倉監督は「このチームは本当にまだまだ」と話すが、近年、夏の南北海道大会で19年と道高野連独自大会だった20年で連続準優勝と全道初制覇がみえている。10日の準決勝は昨秋準Vの旭川実とぶつかる。高根は「意識せずに1戦1戦戦っていくことが大事。自分たちの野球をして、それで甲子園がついてくればいい」。この勢いで頂点まで駆け上がる。【山崎純一】

▽6回2安打無失点の札幌国際情報・三浦隼 前回攻めきれなかったコースに、ストレートの強い球で攻めきれた。

▽士別翔雲・渡辺雄介監督(40) 守るべきところで集中力を欠いて、自分たちの弱いところが出てしまった。今日の経験を生かしたい。

▽先発し再登板も含め9失点の士別翔雲・高貝陸投手(2年) 流れを持ってこられなかった。心の面を鍛えて、勝っていくチームにしたい。

▼札幌国際情報が3日の釧路江南戦に続き2試合連続の1イニング2桁得点をマークした。秋の全道大会では通算6度目で10得点は最多タイ。道大会で同一校の1大会2度および2試合連続は3季通じて史上初となった。春は70年稚内の最多11得点など計2度。夏は南北分離前も含め、イニングスコア判明分では計12度。69年南北海道2回戦で、北海が三笠大谷戦の3回表に挙げた13得点が3季通じて最多。