決定力と精度を高め、春へ再強化を図る。初出場のクラーク(北海道)は、九州国際大付(九州・福岡)に1-5で敗れ、道勢高校の部では17年駒大苫小牧以来の初戦敗退となった。初回と3回にいずれも無死一塁の場面で犠打を失敗し併殺。全道5戦で19犠打を記録した精度を神宮で披露することができなかった。3回には味方のミス絡みで3点を失い、佐々木啓司監督(65)は「攻撃のミスが2回、守備のミスが1回。アウトをしっかり取れなかったのが大きかった」と振り返った。

全道大会は18回1/3自責1、防御率0・49と安定していた背番号3の辻田旭輝(3年)は、先発し4回2/3、6安打4失点で降板。最速148キロの右腕も、この日の最速は143キロで「力んでしまった」と反省した。1点返した直後の5回には連続四球から押し出しで追加点を許すなど、流れを引き寄せられなかった。白取太郎主将(3年)は唯一の複数安打を記録も、3回にバント処理でミス。「自分の守備や走塁のミスで流れを崩した」と悔やんだ。

辻田は「初めて使ったフォークで三振が取れたが、スライダーは高めに浮いて適時打にされた。下半身の使い方を磨いて、低めに投げられる練習をしたい」。収穫と課題を持ち帰り、出場確実な来春のセンバツ1勝につなげる。【永野高輔】

◆北海道代表の対九州地区代表成績 クラークの敗戦で通算5勝4敗(沖縄勢を含む)となった。初対戦は96年1回戦で、函館大有斗が日南学園(宮崎)に7-2で勝利。福岡勢とは今回対戦が4度目で2勝2敗。18年に優勝した札幌大谷が準決勝で筑陽学園を5-2で下して以来の対戦だった。