東北屈指のスラッガーが新たな舞台でアイドル級の輝きを放つ。乃木坂46推しの盛岡大付(岩手)金子京介内野手(3年)が、今秋の明治神宮大会4強の神奈川大に進学する。今夏の岩手大会では5試合連続アーチをかける大物ぶりを発揮。1大会5本塁打を放ち、同大会最多記録を更新した。自身初の夏の甲子園では全3試合「3番一塁」で先発出場しチームの16強入りに貢献した。大学ではさらなるスケールアップを目指し、4年後のプロ入りを誓った。

    ◇    ◇    ◇

神奈川大へ進学が決まり、金子の目はすでに新たなステージを見据えていた。「とても強い大学でプレーできるので楽しみ。1年春からリーグ戦に出場したい」。同大は今秋3年ぶりのリーグ制覇を果たし、明治神宮大会では4強入りした強豪。持ち味の打撃力で即レギュラー定着を目指す。

187センチ、95キロの体格で高校通算58本塁打、規格外のパワーが一番の武器だ。「ボールを遠くに飛ばす力には自信がある」。今夏の岩手県大会では5試合連続本塁打をマーク。チームを4年ぶりの甲子園へ導き、「強打の盛付」を象徴する好打者に成長した。「(5試合連続本塁打は)5本目は狙っていましたけど、たぶんまぐれです。甲子園はすごく楽しくて、試合(時間)が一瞬に感じた」とかけがえのない最後の夏を振り返った。

「推しメン」の存在が、スラッガー素質の花を開かせた? グラウンドを離れれば、人気アイドルグループ「乃木坂46」が大好きな17歳。高2からの筋金入りで、齋藤飛鳥(23)の“超”がつくほどの大ファンだ。「とにかくかわいい。どの曲も好きなので試合前は200曲以上のメドレーを聞いている」と声を弾ませる。現在練習で使用している木製バットは飛鳥(あすか)にちなみ、ASK(アスカ)というブランドのものを愛用。「名前で選びました(笑い)。金属バットは力でカバーできたけど木製は芯で当てないと飛んでいかない。徐々に慣れてきている」と手応えを口にした。

4年後の目標には「神宮に行って、プロ野球選手になりたい」と力強く言った。大学野球の聖地・神宮の“センターポジション”をつかみ、プロへの扉を切り開く。【佐藤究】

◆金子京介(かねこ・きょうすけ)2004年(平16)1月18日生まれ、東京・多摩市出身。小2から多摩バーズで野球を始め、和田中時代は町田ボーイズでプレー。中2夏に全国大会出場。盛岡大付では2年秋からベンチ入り。高校通算58本塁打。187センチ、95キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄3人。血液型B。好きなプロ野球選手はエンゼルス大谷翔平。