日本高野連は10日、来春の第94回選抜高校野球大会(22年3月18日開幕、甲子園)の21世紀枠の地区候補9校を発表した。四国からは高松一(香川)が選ばれた。同校OBで「怪童」の異名を取った中西太氏(88=日刊スポーツ評論家)を擁した49年以来の出場に前進。来年1月28日の選考委員会で、9校のうち3校(東日本と西日本から各1校、地域限定なし1校)が出場権を得る。

中西太氏の話 母校が21世紀枠の候補校に挙がったと聞いて大変喜んでます。故郷で過ごした青春時代を思い出しました。私にとって高校野球は、野球人としての礎で、原点です。今の球児には笑われるでしょうが、戦中戦後で道具もなく、スパイクなど届かぬ夢のような時代でした。至近距離のキャッチボールに千本ノック、近くの石清尾(いわせお)八幡宮での階段上りでは足腰が鍛えられ、強靱(きょうじん)な下半身を築くことができた。心身の鍛錬によって中西太は野球人として育てられたのです。かつて高松は“野球王国”でした。正式に出場が決まれば、地元のみなさんも喜ぶでしょうし、私も甲子園に応援に駆け付けたいと思っています。