大阪桐蔭が5日、日本一に向けて始動した。大阪・大東市内の慈眼寺・野崎観音を参拝後、同校グラウンドで練習。昨秋は近畿大会を優勝し、明治神宮大会も制覇した。3月のセンバツ出場は確実で、西谷浩一監督(52)は「まずはセンバツ。春の日本一を目指してやる。ウチとしては、まだまだ力が足りない。(優勝まで)32分の1の確率。去年は春夏、甲子園で勝てなかった。甲子園で勝てなかった気持ち、やり返したい気持ちをすごく持っていると思います」と話した。

プロ注目で高校通算17本塁打の松尾汐恩捕手(2年)は夏の甲子園後、5キロの体重増で76キロになった。「重くなって飛距離、打球スピードが上がってきた実感があります。(昨秋、春夏甲子園と)すべて日本一にこだわっていきたい」と意気込んだ。昨年の夏の甲子園では近江(滋賀)戦で本塁打を放ち、強打ぶりが光る。「(プロ注目だが)まだまだこれから変わってくる。自分のプレーを意識してやっていきたい」と気を引き締めた。

昨秋の公式戦で活躍した最速145キロ左腕の前田悠伍投手(1年)は「この冬は真っすぐを磨くのをテーマにしています。秋は見逃し三振が多かった。空振り三振が少ない。真っすぐで空振り三振を取れるよう、打者が待っていても当たらない強さがほしい。150キロにいきたい。1つの目標です」と先を見据えた。速球の強さは西谷監督にも指摘された点だという。昨夏の甲子園はボールボーイで聖地を踏んだ。昨秋から急成長したサウスポーは「背番号がすべてではないですが、1番をつけたい思いはあります」と気合十分だった。