高校野球の対外試合が5日、一斉に解禁された。

3月18日に開幕する第94回選抜高校野球大会に出場する東洋大姫路(兵庫)は滝川二(兵庫)と対戦し、0-0で引き分けた。

エース森健人投手(2年)が5回無失点と好投した。身長169センチながら、昨秋の公式戦で6完投、防御率1・44とフル回転した大黒柱は尻上がりに調子を上げ、無失点にまとめた。「打者が立つとフォームが崩れてしまった。課題の立ち上がりがよくなかった」と反省。ただ、新たに取り組む縦のカーブも多用し、好感触をつかんだ。

前日4日の抽選会で初戦の相手が高知に決まり、動画サイトで研究開始。「打者はどんどん振ってくる。甘いところには投げられない」と四国王者を警戒。緩急に磨きをかけることをテーマとした。

センバツを最後に勇退する藤田明彦監督(65)は「(コロナで)あまり全体練習ができなくて、森の仕上がりを心配していたが、3回くらいから森らしくなった。けん制など、冬の練習の成果も出た」と、ひと安心。左腕高橋蓮至投手(2年)も4回無失点リリーフで、投手の両輪には手応えを得た。

一方で1年生右腕の前に4安打0封を食らった打線には「とらえる力が弱い。高知高校戦もこういう試合になると思う」と見通しを語った。