侍ジャパン栗山英樹監督(60)が甲子園を訪れ、視察した。「高校野球は日本の野球を担っていただいていて、ど真ん中にある。選手たちを見るのもそうですが、野球の大切なものを感じながら、来年(春のWBC)に向かっていくのが大事」と来訪の狙いを語った。

甲子園で高校野球を観戦するのは、18年夏の甲子園以来。当時は日本ハムの監督だったが、合間を縫って訪れ、100回大会の大阪桐蔭対沖学園を観戦した。同戦で投げた柿木が、後に日本ハム入りするなど「いろんな選手の接点があった」という大阪桐蔭の試合を、4年ぶりに目に焼き付けた。

試合は、大阪桐蔭・川原、鳴門・冨田の両投手が好投し、引き締まった好ゲームとなった。栗山監督は「強い大阪桐蔭の試合でしたけど、鳴門高校も素晴らしいチーム。野球の面白さ、難しさ、勝ち負けのキモになるものは一緒なんだと感じてました」と振り返った。侍ジャパンの参考になるものを問われると「WBCは、ある意味、トーナメントに近い戦いになる。一番経験されているのは、高校野球の指導者、監督の皆さん。しっかり学んでいきます」と答えた。

最後に、高校生の代表入りの可能性について「もちろん、高校生でもゼロではない。本当に、すごい選手がいるかも知れない。先入観を、自分が捨てて。高校生でも入ってくる選手が出てくると、夢がありますよね」と話した。