第104回全国高校野球選手権東西東京大会(7月9日開幕)の抽選会が18日、都内で行われた。今春の都大会4強の帝京(東東京)は、2人合わせて56発の小島慎也内野手&渡辺礼内野手(ともに3年)を擁する強力打線で11年ぶりの甲子園を目指す。

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金属バットから鳴り響く「カキーン!」が止まらない。帝京のフリー打撃は、にぎやかだ。外野手定位置後方の防球ネットに直撃する本塁打性の打球は当たり前、長打がどんどん出る。たまに打ち損じて内野フライになると、順番待ちの選手から「振り遅れてるぞ!」の厳しい声が飛ぶ。

練習試合をすれば、誰かが本塁打を打つ超強力打線を、合計56本塁打の三遊間コンビがけん引する。三塁は、今秋ドラフト候補で高校通算34本塁打のスラッガー小島。遊撃は同22本塁打で広角に長打が打てる渡辺。小島が「どこからでも点が奪える打線」と言えば、渡辺も「自分が打てなくても誰かしらが打ってくれるので、抜け目ない」と自信を持っている。

甲子園からは11年以来、遠ざかる。前田三夫前監督(73)から昨秋、チームを引き継いだ金田優哉監督(37)は「初めての夏の大会ですが、3年生と同じラストチャンスという気持ち」と言う。昨秋は8強、今春は4強と階段を確実に上ってきた。小島は「大会で3本塁打は打ちたい」。渡辺は「勝負強い打撃をしたい」と意気込む。頼れる仲間と“帝京魂”を胸に戦う。【保坂恭子】