鳴門渦潮が競り勝ち初戦突破した。

0-0の6回、チーム一の俊足を誇る渡辺崇仁外野手(2年)が安打で出塁し、犠打で送った。2死二塁で4番で主将の山本耕太内野手(3年)が内角寄りの直球を右翼前に運び、二塁走者が生還。きわどい判定のクロスプレーとなったが、この試合唯一の得点を奪った。

投げては2年生左腕の岡田潤穏(しおん)投手が、12安打を浴びながらも要所を締め無失点。阿南光のドラフト候補左腕、森山暁生(3年)との投手戦を制した。

山本主将は「練習で150キロのマシンで球の速さに慣れたり、ステップを小さくしたりしてきた」と対策が実って笑顔だった。

森恭仁監督(55)は得点の場面を振り返り「(山本)は3月から不動の4番。(チーム内で)最高のバッターに、最高のランナーだった」と選手をたたえた。

投げ合いを制した岡田は森山について「同じ左腕なんで抜きたいと思っていた。変化球を低めに集めることができ、ピンチで打たせて取れた」と振り返った。

目標は17年以来8度目の夏の甲子園出場。山本主将は「次の試合も気を抜かずに、一戦一戦決勝のつもりで戦いたい」と意気込みを語った。【波部俊之介】