2年連続の全国制覇を狙う智弁和歌山が、4本塁打で甲子園切符を手にした。5大会連続26度目。

2回に青山達史内野手(2年)が先制のソロ。6回には渡部海捕手(3年)が初球を左中間の芝生席へ運んだ。2-1と1点差に迫られた8回には塩路柊季(しゅうき)投手(3年)の2ラン、渡部がこの日2本目となる本塁打を放った。

3安打のうち2本塁打の渡部は、いずれも初球を運んでおり「積極的にスイングするのが僕の持ち味。初球から振ることを考えていました。昨年は足が使えるチーム。今年は長打があり、困った時に1本が出る。打線では(昨年のチームに)負けていません」と話した。

投げては2失点完投、打撃でも1本塁打の塩路は、直前まで3打席凡退に終わっていたこともあり「『また打てないだろうなあ』と思っていました。でも監督は『打ってこい!』と言うので。監督から『(バットを)短く持て』と言われたので、振ったら入りました。甲子園では連覇を狙いたいです」と笑顔で語った。

元阪神の中谷仁監督(43)は「序盤から苦しい展開。(途中まで)なかなか思うようなバッティングをさせてもらえない中で、素晴らしいピッチングをしてくれた」と塩路を褒めた。

夏の甲子園2連覇へ。渡部は「まだ、ここは通過点です」と力を込めた。