優勝候補の大阪桐蔭に、投打の注目選手がそろう。ドラフト候補の高校通算35本塁打の松尾汐恩捕手(3年)が主軸。右の川原嗣貴、別所孝亮(ともに3年)、大阪大会決勝で自己最速を148キロに更新した2年生左腕の前田悠伍もいる「投手王国」だ。

ドラフトの上位候補にあがるのは、3大会連続出場高松商のスラッガー浅野翔吾外野手(3年)。高校通算64本塁打で、勝負強い打撃には定評がある。昨年冬には元大リーガーのイチロー氏から直接指導を受けた。

二刀流では、センバツ準優勝の近江・山田陽翔投手(3年)が光る。昨夏も全5試合に登板し31奪三振。149キロ右腕が再び甲子園で輝くか。京都国際の143キロ左腕森下瑠大投手(3年)も、投打で軸。春に左ひじを痛めたが、京都大会の準決勝から復活し昨夏の4強超えを目指す。日本文理の田中晴也投手(3年)は、最速150キロを誇る右腕でチームの大黒柱。明秀学園日立の石川ケニー外野手(3年)は、打っては4番、投げてはピンチで登板し流れを変える力投派だ。

投手では、星稜・マーガード真偉輝キアン投手(3年)は速球やカットボールを操る右腕。富島・日高暖己投手(3年)は、オリックス山本をまねたフォームで最速148キロ右腕。明徳義塾・吉村優聖歩投手(3年)は、昨年も甲子園を沸かせた変則左腕だ。打者では、九州学院・村上慶太内野手(3年)はヤクルト村上宗隆の弟。フォームも顔もそっくりで、勝負強い打撃も兄ゆずり。

下級生にも逸材がいる。九州国際大付・佐倉〓(人ベンに峡の旧字体のツクリ)史朗内野手は、体重104キロと巨漢の2年生スラッガー。福岡大会では打率5割、3本塁打、17打点でチーム3冠で早くもスカウトが注目する。二松学舎大付の片井海斗内野手(1年)は、東東京大会の途中から4番に座り本塁打も放ち、存在感を発揮する。【保坂恭子】