秋季高校野球の静岡県大会地区予選が19日に開幕します。夏の甲子園大会はまだ続いていますが、県内では来春センバツ出場を目指す熱戦が早くも始まります。今回は、始動したばかりの新チームから、注目選手を紹介します。

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スケール感のある16歳が、ベールを脱ぐ。知徳・小船翼投手(1年)は身長196センチ、体重98キロ。その巨体から、捕手のミットをはじく剛球を投げ込む。

神奈川県の海老名リトルシニア時代から注目された。同県や山梨県の強豪校から勧誘されたが、「チームの雰囲気が良かった」と、兄の歩さん(2019年卒)も在籍した知徳に進学。入学直後から登板し、最速132キロを計測した。初鹿文彦監督は「とにかく大きく育てたい」と、練習試合では打たれても、四球を出しても、1試合を投げ切らせて経験を積ませている。

小船は「高校で150キロを出して、プロに行きたいです」と、目標は明確。夢に向かっての新たな1歩を、この秋に踏み出す。

◆小船翼(こぶね・つばさ)2006年(平18)6月20日、神奈川県生まれ。5歳から野球を始める。海老名市立柏ケ谷中-知徳高。今夏からベンチ入り。右投げ右打ち。