仙台育英・湯田統真投手(2年)が、鶴岡東(山形2位)を2安打10奪三振無四球に抑え、「高校初完封初完投」を達成した。1回2死から内野安打で出塁されたが空振り三振に抑え、2回から3イニングは3者凡退。4回、浜田大輔外野手(1年)の先制適時打で援護を受けてからは「ゆとりを持って投げられた」。140キロ台の直球とキレのあるスライダーをテンポよく投げ込み、6回以降は1人も走者を許さない投球で圧倒した。

夏の甲子園優勝後、同校OBの父利行さんから「『自分がやってきたことを信じろ』という感じで、励ましの言葉をもらった」。センバツ切符をかけた今大会。青森山田(青森1位)との2回戦は1点リードの9回1死二塁から登板し無失点。この日も快投でチームを2年ぶりの4強に導いた。須江航監督(39)は「甲子園で一番四球を出し、荒れた投手とは思えない。高校生の成長は本当にすごいと感じた。ナイスピッチングでした」と笑みを浮かべた。【相沢孔志】