今夏の甲子園でエースとしてチームをけん引した聖光学院(福島)の佐山未来投手(18)が、東京6大学野球の立大に進学。主将として同校を最高成績の4強に導いた赤堀颯内野手(18)が東都大学野球の国学院大、不動の3番打者として4割4分4厘をマークした安田淳平外野手(18)が中大にそれぞれ進学。聖光学院の名を関東でさらに高めていく。

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「戦国東都」で技を磨く。赤堀は「内野の守備力に磨きをかけたい。国学院の内野のレベルは頭が1つ抜けていると感じます」と進学の決め手を語った。また「国学院大は“チーム力”を掲げている。こういうところで野球がやりたいと思った」。“チーム力”は、赤堀にとって切っても切れない要素の1つ。2年の秋、東北大会決勝で花巻東(岩手)に1-4で敗れ、準優勝。センバツは当確したものの神宮切符を逃した。その敗戦をきっかけに赤堀は「誰かが頑張って、誰かが頑張らないチームじゃダメだと思った。全員が主役で、全員が風を浴びて、全員が表舞台に立って。そういうチーム作りをしたかった」と、考えを変えた。そこから“全員主役”という言葉を掲げ、チームは甲子園4強、国体準優勝を成し遂げるまでに成長した。

大学野球の目標はもちろん日本一。そして4年後はプロの世界を思い描く。同校から中日ドラフト4位でプロ入りした山浅龍之介捕手(18)や侍ジャパンでともにプレーした選手たちなど、すぐ近くにプロの世界に挑戦する選手がいることも良い刺激だ。「自分も負けないように、彼らのところまで上り詰めたいと思います」。聖光学院で培ったキャプテンシーを武器に、「戦国東都」でも先頭に立つ。

◆赤堀颯(あかほり・はやと)2004年(平16)11月11日生まれ。京都府出身。小1から長岡京サンダースで野球を始め、中学はオール枚方ボーイズでプレー。聖光学院では主将を務め、今夏甲子園4強、国体準優勝にチームを導いた。174センチ、75キロ。右投げ右打ち。一番の持ち味は「思い切り」。