第95回選抜高校野球(18日開幕、甲子園)に出場する慶応(神奈川)が16日、明石商(兵庫)と兵庫県内の同校グラウンドで大会前最後の練習試合を行った。
清原和博氏(55)の次男、勝児内野手(2年)は「5番三塁」でスタメン出場。2回の第1打席に高校通算11本目となる場外アーチを描いた。甲子園で通算13本塁打の父に続き、史上3組目の甲子園での父子本塁打の実現へ、視界良好だ。
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清原の一撃に、球場が静まりかえった。2点を追う2回先頭。初球の内角直球を振り抜くと、打球は左翼後方にあるネットの奥へと消えた。ファウルか、推定125メートルの場外弾か。静寂の中、三塁塁審が腕を大きく回した。「途中から自分の打球は見えていませんでした。距離的には、いったと思いました」。高校通算11号となる特大アーチを見届けると、ゆっくりとダイヤモンドを1周した。
センバツ開幕を前に、快音が止まらない。11日の東海大相模(神奈川)戦、14日の立命館宇治(京都)戦に続き、6日間で3本の本塁打を記録。いずれも打球は左翼方向に飛んでいる。甲子園といえば、右翼から左翼に浜風が吹く。「ホームランを打っているのは自信になる。甲子園でも生かしたい」と意気込んだ。
昨年は主に6、7番だったが、今年はクリーンアップを担う。森林貴彦監督(49)は「秋よりも変化球の対応も良くなってきた。今は5番がふさわしいと思う。固定というよりはピッチャーとの相性もあると思うので最終的にはわかりません」と明言は避けたが、甲子園での「4番清原」再来の可能性もある。清原本人は「打順は特に気にしていませんが、結果が出てきて評価してもらえている。これからも打って結果的に上がっていければ」とどこでも準備はできている。
初戦は第4日の第3試合、相手は昨夏覇者、仙台育英(宮城)。甲子園で13本塁打を放った父ですら成し遂げられなかった甲子園初戦での初アーチも、今の状態なら不可能ではない。「しっかり振れて良い準備ができた。相手は関係なく、自分たちができることをするのが大事」。甲子園でも、清原から目が離せない。【星夏穂】
「衝撃受けた」父和博氏がエール
西武、巨人などで通算525本塁打と活躍した清原和博氏(55)がMBSテレビ「よんチャンTV」に生出演し、センバツに出場する球児たちにエールを送った。次男勝児内野手(2年)が在籍する慶応(神奈川)も出場。出演者から出場を祝福された同氏は「ありがとうございます」と笑顔。昨秋に次男の試合を初めて観戦し、「衝撃を受けた。みんなが楽しんで野球をやっていた。素晴らしいな。こういう野球があるんだな」と感激したことを明かした。自身もPL学園時代に5度甲子園に出場。「甲子園っていうのは特別な場所。悔いなく思い切って野球をやってほしい」と球児たちの背中を押した。
◆甲子園の父子本塁打 過去は71年春の吉沢俊幸(日大三)と10年春の吉沢翔吾(同)、86年夏の奥村伸一(甲西)と13年夏の奥村展征(日大山形=現ヤクルト)の2組が記録した。

