大宮東は、03年以来20年ぶりの関東大会出場に手が届かなかった。

0-5で迎えた9回裏には敵失もからんで連打でチャンスをつくり、2点を返した。スタンドの応援も盛り上がったが、1死満塁から併殺打で試合終了。試合後には、悔し涙を流す選手もいた。

背番号1を背負う最速139キロ左腕の冨士大和投手(2年)が先発。184センチの長身で、スリークオーターから球速表示以上に感じる直球と、キレのあるスライダーを軸に組み立てた。 7回は、2死満塁のピンチを三振で切り抜け、チームメートと笑顔でハイタッチ。8回まで2失点に抑えたが、徐々に疲れが見え始め9回に初めて連打を許すなど3失点。8回1/3を被安打12、7奪三振、5失点で降板した。「変化球を思うように投げられなくて、それを全部当てられてヒットにされてしまったのが悔しい。最終回が特になんですけど、抑え切れなかったのが悔しいです」と話した。

3人きょうだいの次男で、兄は今秋のドラフト候補に挙がる最速155キロ右腕、平成国際大の冨士隼斗投手(4年=大宮東)。オフにはトレーニングのアドバイスをもらい、球速は8キロアップ。「冬に兄のアドバイスをもらいながら練習をしたので、春に結果出せたのは兄のおかげです」と感謝した。

身長もふくめて成長中のエース。「自分が最終的に打たれて負けてしまったので、しのげるように頑張りたいです」と前を向いた。