青藍泰斗(栃木)の「麺神様」が、粘り強い戦いぶりで劣勢ムードを飲み干した。6番一塁で出場した主将の押山真登(まなと)内野手(3年)は1回無死一塁の守備で、犠打を処理して二塁に野選。その後の失点につながった。打席も1死球の1打席のみで、4回途中の守備で交代した。
だが、こしのある強い気持ちは切れなかった。「流れを相手にやってしまったので、もう声を出すことしかできない」と、守備中は粘投を続ける3投手に声援を送った。攻撃時は一塁コーチャーとしてチームメートを鼓舞した。1点を追う6回に、一挙5得点で逆転勝ち。「今日は仲間に助けてもらった。試合に出るチャンスがあれば、次はプレーで流れを変えたい」と熱々の闘志を口にした。
実家は人気ラーメン店「佐野青竹手打ちラーメン押山」。「スープもおいしいし、麺もモチモチしてておいしいです」と、実家の話になると試合後の険しい表情が緩んだ。息子の晴れ舞台でも営業日だからと観戦に来ないほどプロ意識の高い両親がつくるラーメンは多くの人を幸福で満たす。
両親から受け継いだ気持ちの強さが押山にもある。「次は絶対自分がやってやる」。実家の渾身(こんしん)の一杯は、透き通るような透明感と深い味わいのスープに、よく絡む麺が特長だ。今日のミスと悔しさもうまみとして力に変え、仲間とともに一敗もすることなく33年ぶりの頂点を目指す。【黒須亮】

