高校通算28本塁打の京都翔英のプロ注目選手、“宇治ゴジラ”こと小笠原蒼(そう)内野手(3年)が意地の1安打を放った。相手投手の厳しいマークに遭い3打席凡退。だが最後の打席で中前への快音を奏でた。「メンバー外の打撃投手の子がいつも投げてくれるような球だった。メンバー外が手伝ってくれたから打てた」と感謝した。

4球団のスカウトが視線を送る一戦。「(凡退が続き)逆転されるかと思いました。相手の戦い方なので嫌とは言えないけど、変則投手に対応するのも実力の1つ。どの投手も対応できるのがプロにいける選手。あと2日で調整したい」と次戦へ突貫工事を進める。

前田雅大監督(31)は「おまえ(小笠原)のチームじゃないよ。みんなのチームだから、打てても打てなくてもしっかり守ろう」と全体に声をかけたという。チームメートのカバーもあり、ベスト16に進出。副将の野村哉翔(かなと)内野手(3年)は「春に小笠原がたくさん打ってくれた。夏はみんなで打ちたい」とチーム一丸の進撃を強調した。【中島麗】

 

◆小笠原蒼(おがさわら・そう)2005年(平17)10月20日生まれ、愛知県豊田市出身。小学1年時に山之手少年野球クラブで野球を始め、竜神中時代は「愛知港ボーイズ」に所属。京都翔英では1年秋から背番号13でベンチ入り。2年秋に背番号3。遠投100メートル、50メートル走6秒8。180センチ、95キロ。右投げ左打ち。

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