修徳(東東京)の今秋ドラフト候補に挙がる191センチ右腕、篠崎国忠投手(3年)の最後の夏が終わった。試合後は涙を流しながらも、泣き崩れるチームメートを支えてベンチへ引き揚げた。進路については「大学には行きません。プロ1本で勝負をかけようと思っています。(プロに)行けるかは分からないけど、上のステージで活躍したい」と話した。

3番手として、5回からマウンドへ。雄たけびを上げ、気迫を込めながら1球1球を投じた。0-2で迎えた6回2死三塁、野手の失策で1点を追加された。「点を与えてはいけない立場。セカンドに打たせた自分のせい。自分が悪い」と涙で声を詰まらせた。3回を投げて被安打4の1奪三振、1失点。日米3球団のスカウトが視察し、スカウトのガンで自己最速を1キロ更新する148キロをマークした。

試合後の整列を終えると、岩倉の大野巧成投手(3年)に「甲子園に行ってくれ」と思いを託した。「いい投手だと思った。聞きたいことがあるし、上のステージで会えたらいいなと思います」。

将来は「野球人口が減りつつある中で、子どもたちに夢を与えるような、野球をやりたいと思ってもらえるような選手になりたい」と大きな目標を掲げる。夢をかなえるために、これからも腕を振り続ける。