決勝はセンバツ2回戦の再戦となった。仙台育英が延長10回タイブレークの末、慶応を2-1で振り切った。5カ月間で互いに進化を遂げ、今回も接戦必至とみる。

仙台育英は攻守に試合巧者ぶりが際立つ。準決勝では序盤から盗塁を仕掛けて重圧をかけ、3回に4点を奪った。出塁率6割3分6厘の1番橋本に始まり、小技もできる2番山田ら長打もケース打撃もできる巧打者がずらりと並ぶ。ベンチと一体になった多彩な攻撃は慶応には脅威だろう。

その打線に対して、慶応投手陣がどこまで失点を抑えられるか。準決勝で完封した小宅のスタミナはポイント。森林監督は継投を示唆しており、左の鈴木の起用法がカギを握りそうだ。

150キロ級をそろえる仙台育英の投手陣は、剛腕の湯田がぐんぐん調子を上げてきた。準々決勝、準決勝とともに4回無失点。打者を圧倒する投球ができるため、先発かリリーフか、使いどころにも注目だ。

慶応打線は打率4割を超える1番丸田から切れ目がない。5番に座る延末は打率3割8分9厘で長打力もある。前後の打者もむらなく安打を打ち、4試合で計43安打。要所を押さえた攻撃が強みで、決勝でも好機を逃さず得点したい。【柏原誠】