富士宮北が6-5の逆転で富士宮西を下し、2年連続27度目の県切符を獲得した。「2番・二塁」でスタメン出場した芹沢洸希主将(2年)が投打で活躍。チームを勝利に導いた。三島南、沼津東も勝利した。27日にも敗者復活戦が行われ、今夏全国選手権出場の浜松開誠館を含めた県進出40校が出そろう。

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富士宮北が、2年連続で県への扉を開いた。最大4点差をひっくり返す逆転劇を演じ、富士宮西との「富士宮対決」に勝利。塩川光史監督(60)は「力があるような選手たちではないが、コツコツできるようになってきた」と目を細めた。

芹沢主将が主役となった。7回に2点差とし、なおも無死二、三塁の好機。右中間へ同点の2点適時打を放った。自身も望月琥太朗捕手(1年)のスクイズで勝ち越しの本塁を踏んだ。投げても6回途中、二塁から2番手として登板。4回1失点の力投でリードを守った。「2年連続の県を目標にやってきた。うれしい」とガッツポーズ。“二刀流”でけん引した。

負けられなかった。相手のエース右腕・清水大翔(2年)とは、小、中学時代にチームメートだった。6回まで無安打と苦戦も、7回の最終打席。かつての戦友の内角直球を捉え、芹沢は「最後に打てて良かった」と白い歯を見せた。

昨年秋の県大会は、2回戦で静岡に1-11の5回コールド負けを喫した。芹沢は「今年は2回勝って、去年のチームを超えたい」と新たな目標を口にし、メガネの奥の瞳を光らせた。【前田和哉】