金足農が秋田に5-3で逆転勝ちし、5年ぶりの8強入りを決めた。吉田大輝投手(1年)が「4番左翼」で先発出場。2点リードの5回から救援登板し、5回4安打1失点の粘投で勝利を呼び込んだ。本荘は昨秋準Vの由利に4-3で競り勝った。3-3の9回2死、三浦吉平主将(2年)が値千金の勝ち越し左越え本塁打を放った。勝利した両者は23日、準々決勝で対戦する。

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エース吉田が粘投した。2点リードの5回、左翼から2番手として登板。序盤から投げる準備はしていたが、打撃や守備もしながらでは調整が難しかった。「5回の投球練習中に足をつってしまうアクシデントがあった」。毎回走者を背負ったが、9回に1失点するまで無失点。5-3の同回2死二塁、一邪飛で最後のアウトを奪うと、声を出して整列に向かった。「低めに集めて押していくか、変化球で打たせて取るイメージをしていた」と丁寧なピッチングを心がけた。

不慣れなポジションでも全力プレーは変わらない。左翼での先発出場は練習試合ではあったが、公式戦は「たぶん初めて」。3度の守備機会を無難にこなし、4回1死一、二塁では左邪飛を跳びついて好捕。「難しいところもあったけど、絶対に取ってやろうという気持ち」でやり切った。

チームは持ち味のバントで揺さぶった。1点を追う4回、投失策と暴投で逆転し、なお1死二、三塁で腰丸楓雅内野手(1年)が低めのボール球をバントで適時投安打。「何でも良いから1点を取る思いでやった。(決まって)ホッとした」と喜んだ。中泉一豊監督(50)は次戦に向け、「1番は守るのが大前提。もう1、2点は取れるところを確実に取らないとというのは反省点」。反省を生かした自分たちの野球ができれば、地元開催の東北大会(10月16日~)出場も見えてくる。【相沢孔志】

 

○…本荘は三浦の公式戦初アーチが勝利を引き寄せた。同点の9回2死。チームメートから「信じている」と声をかけられ、リラックスして臨んだ第5打席。フルカウントから6球目の真ん中高め直球を引っ張り、左翼芝生席に放り込んだ。クールな主将は「まだ勝利していない」と冷静にダイヤモンドを1周。同裏2死満塁のピンチを佐藤善投手(2年)が抑え、金足農が待つ準々決勝に駒を進めた。三浦は「目標である『秋田県制覇』を頭に入れ、自分たちの気持ちを1つにして(試合を)やりたい」と闘志を燃やした。