第96回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の出場が濃厚な耐久(たいきゅう)が4日、和歌山・湯浅町の同校で始動した。

ペリー来航の1年前、1852年(嘉永5)に創立された超伝統校。昨秋の近畿大会でベスト4に入り、初の甲子園出場が有力だ。

練習前には近くの顕国神社で必勝祈願を行った。

井原正善監督(39)は「『甲子園に行ってくれ』から今は『甲子園で1回勝ってくれ』と変わった」と笑顔。ナインは変化した周囲の期待を新たな力に替え、日々の練習に励んでいる。

体作りは昨年に続き、専属トレーナーと各選手間で個人設定した目標値の達成を目指して行っている。体重計と連動したスマホアプリの共有や、グループチャットを活用するなど、今どきな体力づくりの方法も特徴だ。

最速142キロ右腕の冷水(しみず)孝輔投手(2年)は「まだまだばらつきがある。(制球力を磨けば)自分も投げやすいし、野手も守りやすい」と進化を目指して鍛錬中。センバツ出場校が発表される26日を指折り数えて待つ。【中島麗】