花巻東(岩手)の佐々木洋監督(48)の娘で、女子硬式野球部の佐々木秋羽主将(2年)が、兄の麟太郎内野手(3年)の卒業を祝った。「2年間、花巻東で一緒でしたが、本当にあっという間でした。2回も甲子園に行って、昨夏は8強。自分も家族も感動をもらいました」と感謝した。

小さい頃から、いつも一緒だった。「兄とは、小学校、中学校、高校。シニアに習いごとも一緒にやってきた。今回、初めて離れてしまうし、国も違う。そのうち寂しいと思うかもしれないですね。でも、今はただ応援するだけです」と、ちょっぴり悲しい表情を浮かべた。

誰もがうらやむ仲良し兄妹だ。今冬、麟太郎が野球部寮を退寮すると、自宅で2人で過ごす時間が増えた。「一緒にいろんな話をして。バッティングも教えてもらいました。本当、友達みたいなんです」。貴重な兄妹の時間を、楽しんだ。

英語が好きで、現在は特別進学コースで学ぶ。「自分も修学旅行でアメリカに行きました。正直、ずるいなーって思います(笑い)」と笑い飛ばし、兄のスタンフォード大進学をうらやむ一面も。今年は女子硬式野球部の主将を務め、3月には女子硬式野球選抜大会(21日~31日)に出場する。「兄のように、勉強と野球を両立できるように。自分も負けないように頑張りたいと思います」。兄妹で切磋琢磨(せっさたくま)し、上を目指す。佐々木兄妹の新たな道が始まる。【保坂淑子】