センバツに出場する作新学院(栃木)が今年最初の練習試合に臨み、盛岡大付(岩手)に逆転勝利した。

今秋のドラフト候補に挙がる最速147キロ右腕・小川哲平投手(2年)が先発し、6回を投げ、打者25人に対し、5安打3四死球で3失点。最速はスカウトのスピードガンで140キロが3球だった。「3失点ですが、まぁまぁかな。50点くらいですね」と評価した。

2回、2死二塁から味方失策で先制を許すと、次打者から2連打でこの回、3失点。「これじゃあ甲子園で通用しない。(小針)監督にはエースなら、流れを止めるピッチングをしないとダメだと言われた。まだまだ課題です」。チームは5回に長短打を絡め一気に逆転したが、反省を口にした。

冬の成果もつかんだ。スライダーを内外に投げ分け緩急を使い、奪った三振は8。試合後、記者に三振の数を聞き「あれー(笑い)。そんな取ってたっすか。本当っすか」と、思わず笑みがこぼれた。この冬は「体のキレで投げられるようになりたい」と体のバネをつけるためのトレーニングに力を入れてきた。「今日は真っすぐで後ろに飛ぶファウルも取れるようになった。質とキレは少し上がったかな、と思います」と、手応えをつかんだ。

課題は多ければ多いほど、成長がある。「満足ではないです。もっと上を目指します」。その目は、センバツの戦いをしっかりと見つめていた。

この試合を視察したオリックスの岡崎大輔スカウトは「両サイドの制球力に、球の質もいい。しっかり腕を振って投げられていた。順調にきている。楽しみですね」と、評価した。

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