3本目の柱が、甲子園のマウンドで「特別な人間」になる。八戸学院光星の最速140キロ左腕・森田智晴投手(3年)は昨秋に頭角を現したサイド左腕だ。昨秋はチーム最多の25イニングを投げ、自責点2。防御率0・72と好投した。初戦で156球の熱投を見せたエース左腕の洗平比呂投手、タイブレークでピンチを乗り切った岡本琉奨(るい)投手(ともに3年)とともに左腕3本柱の一角として、甲子園で存在感を発揮する。

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「(甲子園は)特別な人間になれる場所ですかね…」。昨夏、甲子園で戦ったチームメートは特別な人間になっていた。「何をするときも、取材とかも全部最初に岡本、砂子田(陽士)、洗平。やはり、違うんだなって感じます」。それは注目度だけの話ではない。プレー面でも「比呂と琉奨は飛び抜けたピッチングをする。特別感がある」。初戦の関東第一(東京)戦に登板した2人の投球には「『素直にすごいな』って思いました」。先制点を許した中で粘り強く投げ抜いた洗平やサヨナラ負けのピンチを乗り切った岡本の堂々とした姿に感服した。もちろん、選手としての悔しさもあるが、それよりも「人がいっぱい見ている中で、堂々と投げられるのは選ばれた人しかできないのかなって思います」と、尊敬の気持ちが大きい。

その2人にはない森田だけの魅力が、サイドからの角度のある投球だ。中2の冬に「上投げだとコントロールが悪くて、試合で投げるレベルじゃなかった。サイドスローにしてみたらコントロールしやすかった」と、現在のフォームに変更。最初は技巧派のような投球スタイルだったが、球速が上がるにつれ、力のあるボールが投げられるようになった。今では最速140キロ。「自分の形にできてきている」という自信もある。昨秋の県大会だけで言えば、15イニングを投げて3安打無失点。東北大会準Vまでの道のりは森田なしでは語れないほどだ。

出番が来るのを今か今かと待っている。「甲子園は憧れなので、投球するのが夢」。夢の舞台へは「流れを持ってくるピッチングを意識してやりたい。1個でも多くアウトを取って、失点を少なく終わりたい」と意気込んだ。堂々の投球で「特別な人間」になる。【濱本神威】