亡き父へ勇姿を届けた。金足農・中嶋悠斗外野手(3年)の父・勇さん(享年45)は昨年5月に逝去。「小学校からずっと野球を応援してくれて、『今日どうだった?』って。毎日自分が報告するんですけど、喜んでくれたり悔しがったりしてくれた」と懐かしむ。
突然のことだった。「急に倒れて。お母さんに『今日明日がヤマ場』って言われて、野球が見えなくなって…」。勇さんは危篤状態のまま、3週間後に亡くなった。「自分の野球が好きで、たぶん今も喜んでくれていると思います」。父に届けるタイムリーだった。
近藤の父・章さん(享年52)は、6月24日の秋田大会組み合わせ抽選会の翌日、25日に急逝。くも膜下出血だった。近藤暖都外野手は9回、先頭で左前打を放つと、一塁上で空を見上げて手を合わせた。「お父さんに見守ってほしくて。初回から最終回まで遺骨をずっと握っていた。いつも出ないヒットが出た。打たせてくれたのかなと思います」と涙ながらに振り返った。
2人で「いなくなったわけじゃない。絶対見てくれているから」と話していた。見てくれている父へ、思う存分野球を楽しむ姿を届けた。父は、2人の活躍を笑って喜び、一緒に悔しがってくれているはずだ。【浜本神威】

