24年夏に「レゲエ校歌」で話題となった和歌山南陵が初戦敗退を喫した。

15点を追う5回表。2死走者なしから最後の打者が三邪飛に倒れた。0-15の5回コールド負け。試合後、唯一の3年生メンバーで佐藤尋斗主将はスタンドに深々と頭を下げた。そして、最後のあいさつを終えると悔し涙がこみ上げた。

「結果は負けてしまったけど、最後まで諦めない姿は見せられたと思います」

満身創痍だった。この日は「3番捕手」で先発出場も、3回1死満塁から3番手でリリーフ登板。ただ、結果は1回2/3を投げ5安打4失点、3四死球と崩れた。右肘痛も影響。ブロック注射2本を患部に打ち込む強行出場でもあった。

閉校の危機を乗り越えた。4年前、経営難から職員の給与未払いなどの問題が発生。新規生徒の募集停止命令を余儀なくされ、当時の在校生も大半が転校した。崩壊寸前の状況から、26年3月に急逝した故甲斐三樹彦氏が校長兼理事長として再建に尽力。抜本的改革に乗り出し、体制を刷新した。そして昨年から新入生の受け入れを再開。今年は県内外から83人を迎え入れた。全校生徒は計108人。野球部にも10人弱が加わり、夏2年ぶりの単独出場が実現した。

昨年4月に転入した佐藤主将にとって昨夏は規定で公式戦に出場できず、最初で最後の夏となった。ここまでを振り返り「いろんな経験をさせていただいた。すごく幸せな時間でした」とかみしめた。さらに後輩たちへ「もう1回、ここで勝ち上がっていってほしいと思います」と涙ながらにエールを届けた。

【夏の地方大会 スコア速報】