マツダスタジアムで開幕した広島大会1回戦の広島井口-広島工大高が、没収試合となった。7-7の延長13回表の守備後、途中出場していた広島工大高・山内巧内野手(3年)が嘔吐(おうと)してベンチ内で倒れ、医務室に運ばれた。この時点で出られる選手は登録メンバー20人中8人。13回裏の攻撃が無得点に終わったため、14回を迎えられず、大会本部に棄権を申し出て、人数不足による没収試合で敗れた。

 午後3時前から始まった試合は試合時間4時間9分で意外な結末となった。県高野連の阿蘇品理事長は「このような試合は記憶にない」。8人が熱中症の症状を訴えた広島工大高の石田克之監督(40)は「3年生には申し訳ない」と厳しい表情だった。広島市内の最高気温は32・3度を記録。消防によるとマツダスタジアムからは球児8人が病院に運ばれた。