<高校野球埼玉大会:花咲徳栄3-2富士見>◇11日◇2回戦

 富士見が、春の県大会を制した花咲徳栄を最後まで苦しめた。先発の川口瑞貴投手(3年)が8回まで6奪三振の好投。9回裏にサヨナラ打を浴びたが、昨夏5回戦で敗れた相手に堂々の内容だった。

 春王者と接戦を繰り広げた裏にはマネジャーの愛情ご飯パワーがあった。富士見では毎週金、土曜と学内にある合宿所で寝泊まりをする。練習を終えた選手全員の、ご飯を作るのはたった4人のマネジャー。多いときには120合(約茶わん240杯分)もの白米を炊いた。入学当初は食が細かったエース川口は体重が昨夏から10キロも増加。スタミナがつき球威が増した。

 試合当日は朝5時半に起床。うどんを40玉以上ゆでた。唯一の3年生、田中幸江マネジャーは「寂しい。もう少しみんなのご飯を作りたかった」。試合後は小栗山翔太主将(3年)らが「ごちそうさま。ありがとう」とねぎらった。