<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇3日◇大阪国際会議場

 第93回全国高校野球選手権大会(6日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が行われ、3回戦までの対戦が決まった。大阪187校の頂点に立った東大阪大柏原は大会3日目第4試合で、愛知188校の代表、至学館と初陣対決。同校OBのお笑いタレント間寛平(62)や、田中秀昌監督(54)の上宮(大阪)時代の教え子、ドジャース黒田博樹投手(36)から激励が届いた。選手宣誓は、金沢(石川)・石田翔太内野手(3年)に決まった。

 東大阪大柏原・田中、至学館・麻王(あさお)義之(47)両監督の交流は、抽選会直後のトイレから始まった。「はじめまして、田中です」「はじめまして、麻王です」と名刺交換。ともに全国屈指の激戦区を戦い、ともに地方大会決勝で東大阪大柏原は大阪桐蔭、至学館は愛工大名電と全国クラスの強豪を倒した初出場校が、初戦で顔を合わせることになった。

 対戦決定後の記者会見では、田中監督が相手を持ち上げた。「大阪桐蔭に勝ったからといって、うちを過大評価せんとって下さいね」。麻王監督が「うちも(愛工大名電に勝って)驚かれましたから」と苦笑いしても「愛知188校の代表じゃないですか」と応酬。ただ「うちも大阪187校の代表。負けてはいられません」と真顔になった。

 国内外から熱い激励が届いている。1日の大阪大会決勝直後、間寛平が金治延幸校長におめでとうコール。田中監督のもとにはドジャース黒田から祝福と差し入れの連絡があった。「選手におそろいのTシャツかポロシャツを贈ります、と言ってきてくれました。開幕日あたりに届くらしい。学校が違うのにうれしいです」と監督は感激しきり。

 メジャーリーガーの差し入れに、プロ注目の強打者、石川慎吾主将(3年)も「幸せですね」と声を弾ませた。甲子園では中堅で、背番号も2から8に変更。打棒爆発を期待する監督の配慮だ。甲子園で本塁打を打てば高校通算56号で、オリックスT-岡田の履正社(大阪)時代を超える。「甲子園で本塁打を打てれば一生の思い出になる」。全国デビューはいよいよ8日だ。【堀まどか】