エンゼルス大谷翔平投手(28)の新女房役となった新人ローガン・オハピー捕手(23)が、絶好の開幕スタートを切った。開幕11試合を終えて打率2割5分8厘、4本塁打、10打点。本塁打と打点はチームトップで、OPS・991も大谷の・979を上回り、トラウトに次ぐチーム2位の好成績。まだシーズン序盤ながら攻撃で期待以上の働きを見せており、新人王候補の声も上がってきた。

昨年8月にフィリーズからトレードで移籍したオハピーは、今季開幕前のMLB公式サイト有望株ランキングで全体52位、エ軍傘下では1位につけ、米メディアでは「将来のバスター・ポージー」とも呼ばれている。ポージーといえば、ジャイアンツ一筋に12年間プレーし首位打者のタイトルと2度のMVPに輝いたレジェンド級の捕手。その評判通りに成長すれば、トラウトと大谷に次ぐチームのスターになるかもしれない。

大谷が登板した開幕戦では、球団史上最年少の23歳と49日でスタメンマスクをかぶった。エ軍新人の開幕スタメンマスクは、00年のベンジ・モリーナ以来だった。球団からの期待がいかに大きいかも、そこからうかがえる。

開幕前にはネビン監督から「打撃のことは心配しなくていいから、投手陣と互いの理解を深めることに集中してほしい」と言葉をかけられたという。またビル・ハセルマン捕手コーチからは「開幕前にショウヘイの球をたくさん受けて、いろいろな球種にできるだけ慣れろ。彼の球はエグいし、変化量が大きい。まずはそれに慣れることが大事だ」と教えられた。

大谷は春季キャンプ中、WBCのためチームを長期離脱したが、限られた時間の中でも精いっぱい大谷の球を受けた。大谷だけでなく投手陣との理解を深めるため、一緒に夕食に出かけたり、キャンプ施設の食堂で一緒に食事をしながら、コミュニケーションを深めることに努めたという。

4日付のロサンゼルス・タイムズ電子版のインタビューでは「投手とつき合うときに僕にとって最良の方法は、自分の口を閉じて、耳をよく傾けることだと思っている。チームでの自分の役割を分かっているから。まだ若いし、自分の考えや野球哲学を誰かに教えるためにここにいるわけではない。そういうものを持っていないということではないけれどね」と話していた。なるほど、なかなか賢い若者のようだ。ネビン監督によると、大谷からは「キャッチングがうまい」と評価され、新加入の先発左腕アンダーソンからも好かれているという。今季の成長が楽しみな捕手だ。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「水次祥子のMLBなう」)

23年4月1日、アスレチックス対エンゼルス 3回表、藤浪から左適時二塁打を放つオハピー(撮影・菅敏)
23年4月1日、アスレチックス対エンゼルス 3回表、藤浪から左適時二塁打を放つオハピー(撮影・菅敏)