全米に衝撃を与えたスーパースターの事故死から1週間がたった。1月26日(日本時間27日)にヘリコプターで墜落死したコービー・ブライアント氏(41)を悼むニュースは、米ロサンゼルスではテレビで連日、流されている。同氏が活躍したNBAレイカーズの本拠地ステイプルズ・センター前の広場には多くの花や現役時代の写真、ユニホーム、追悼メッセージが添えられた。形として残された思い出の品は今後、家族の元に届けられるという。

バスケットボール界のレジェンドの悲劇は、野球界にも衝撃を与えた。28日にロサンゼルス郊外でチャリティーイベントを開催したエンゼルスのジョー・マドン監督(65)は「これ以上の悲しいことはない」と無念の表情を浮かべた。同じヘリコプターに搭乗し、事故死したオレンジ・コースト・カレッジの野球チームの監督、ジョン・アルトベリ氏についても触れ「大学へコンタクトして、我々に何ができるか、考えていきたい」。同カレッジはエンゼルスの本拠地アナハイムからも近く、チームとしてサポートを検討したいという考えを示した。

プレーヤーではエンゼルスのスター選手トラウトがブライアント氏との思い出の写真をインスタグラムで投稿。将来の野球殿堂入りが確実視されるエンゼルスのベテラン内野手プホルスも、追悼メッセージを送った。日本人選手では、ドジャース前田健太投手(31)が自身のインスタグラムでツーショット写真を添え、レジェンドを追悼した。

悲劇が起きた当日、ステイプルズ・センター前の広場を訪れたレイカーズファンの1人が言っていた。「こんな悲しいことは2度と起きて欲しくない」。人々に大きな影響をもたらすスポーツ選手たち。その勇姿はファンの心に刻まれ、生き続けている。【斎藤庸裕】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)

エンゼルス・プホルス(右)とトラウト(2019年5月9日撮影=菅敏)
エンゼルス・プホルス(右)とトラウト(2019年5月9日撮影=菅敏)