大谷が由伸を勧誘-。オリックスからポスティング制度を利用して米移籍を目指す山本由伸投手(25)とドジャースが12日(日本時間13日)に行った直接交渉に、ド軍移籍が決定した大谷翔平投手(29)が同席していたことが分かった。複数の米メディアが13日(同14日)、伝えた。総額3億ドル(約420億円)とも見込まれる資金面も、大谷の「後払い契約」でクリア。さらに大谷からの直接ラブコールも加わり、ド軍が一躍、「山本争奪戦」の主役に躍り出た。一足先に「交渉人」として始動した大谷は14日の午後3時(日本時間15日午前8時)からドジャースタジアムで入団会見を行う。
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ド軍大谷の「初仕事」は、なんと山本との交渉でのサポート役だった。前日、ドジャースタジアムで行われた面談には、大谷のほか、ムーキー・ベッツ外野手(31)、フレディ・フリーマン一塁手(34)のMVPトリオ、さらに女房役となる可能性のあるウィル・スミス捕手(28)と主軸が同席。全員がオールスター出場経験者の豪華な「同僚候補」が顔をそろえて、山本を出迎えた。
ド軍にとって、先発陣の補強は大谷獲得に次ぐ今オフの最重要課題だった。長年の絶対的エースで手術明けの左腕カーショーがFAとなり、しかも復帰時期は夏以降とあって、現時点で再契約の可能性は未定。新エースのビューラーも手術明けで不安があり、ローテは確定していない。大谷にしても、9月に右肘手術を受けたため、来季は登板できず、打者に専念するしかない。ローテの柱となる山本が加入すれば、地区3連覇だけでなく、20年以来の世界一にも近づく。10年契約を結んだ大谷にとって、山本との「長期タッグ」は、ド軍と自身の今後も左右するだけに、電話などではなく、直接出馬してラブコールを送ったものとみられる。
山本にとっても、今年3月のWBCで一緒に戦った先輩大谷は心強い存在となる。これまでメジャー1年目の日本人選手は相手への気遣いもあり、日本人の所属球団を避ける傾向があったが、山本は意に介していない。代理人のジョエル・ウルフ氏によると、山本がWBCでダルビッシュや大谷からの助言で適応できた経験からも、日本人と同僚となることに「メリットが多い」と、むしろ前向きな姿勢を見せているという。しかも、山本は幼い頃からド軍ファン。背番号「17」の大谷に続く「18」も用意されるなど、マイナス材料は見当たらない。
山本はこれまでにメッツ、ジャイアンツ、ヤンキース、ド軍の4球団と面談。今後は、レッドソックス、ブルージェイズと交渉するものとみられており、来週中に決断するとの予想もある。依然として大本命はヤ軍とみられているものの、山本は大谷のラブコールをどう受け取るのか。「山本争奪戦」は、大谷出馬で一躍、ヤ軍とド軍の一騎打ちの様相を呈してきた。



